2021年4月より開業して半年、デジタル化され患者と医師双方にとって有益な方法を模索しておりました。そのような中、新潟市医師会主催の当研修会に参加して、何かきっかけとなるものが得られればという思いから参加の申し込みに至りました。感想としてはスマートシティいう広大な構想から医療者として何ができるかを具体的にキャッチアップできないのが正直なところでした。一方で、超高齢化が進み判断意思能力が低下された高齢者の方の増加に伴い、自身の診療録や今後の医療に対する意向をどのように他者に伝えていくかは、自身のQOL向上や認知症に優しい街づくりを考える上では重要な要素になってきております。現在それを担保する活動としてはある種のシートや手帳が主流となっておりますが、アナログなためそれ自体の存在をご本人が忘れてしまったり、情報の信憑性に欠けたりとするという課題があります。
さらに、一言に患者といっても多種多様で、様々なニーズにも応えなくてはいけません。細かい例では通院後の支払い方法です。保険の種類により一時的に全額お支払いの場合、手持ちがないということもあります。その際にキャッシュレスサービス等が有効ではないかと考えております。
このように、医療の質的担保においても、患者へのサービスや医院の経営についても、デジタルを取り入れた体制が望ましいと考えております。また、スマートシティという文脈を捉えるとデジタルを取り入れた体制は個々のクリニック・医院だけの取り組みではなく一体的な活動も一方では必要ではないかと考えております。新潟市医師会及びN[EXT]Aが医院・クリニックのデジタルを進める上での良き相談役としての機能も果たせることに期待しております。