高齢化率上昇、高齢者のみ世帯や一人暮らし世帯の上昇に伴い見守りに対する需要は日に日に高まっております。体調変化の早期発見や孤独死の予防・早期発見など、見守りを行う目的は高齢者ご本人やそのご家族・ご親族にとってどれも重要なものになります。また、遠方に離れて暮らご家族には、有事が「いつ」起こるか分からない事とすぐに駆け付けることができないという不安が常に生じている状態でもあります。
見守りの手段として人による見守りが一番心温まる手法として位置づけられますが、人材や財政の不足という課題があります。本商材はご自宅の電力消費の動向を見守りに応用するという新しい見守りの形を実現しております。日常と違う電力の使用状況が確認された場合に事前に登録された方へ通知が行く仕組みでご本人が何気なく見守られていることを目指しております。そして在宅医療や介護、見守りにおける課題解決の付与になるかの実証を行いました。
平成30年4月~平成31年3月
※新潟市内にお住まいのお一人暮らしの方にご参加いただきました
約一年間にわたり家モニを利用させていただきました。私は現在一人暮らしで同市内に娘が生活をしており、よく顔を出してくれとても助かっております。しかし、近くに住んでいてよく顔を出してくれるとはいえ、体調不良はいつ起こるか分からないです。心配はかけさせまいと注意はしておりますが私の思うようなるかどうかは誰も分かりません。
よく見守りサービスは監視されているようだとか言われ敬遠されがちなことがありますが、家モニに関しては良い意味で「空気なような存在」でした。見守りのためにどこから連絡が来たりということはありません。本当に見守られているか?と思ってしまうほどです。
見守りと一言に行っても、見守られる方の状態によって方法や頻度が異なってくると思います。一年間活用させていただき思ったことは,
私のように普段買い物に行ったり庭いじりをしたりと好きなことをすることができる、しかし不意に何が起こるか分からない、そのような時のための保険として活用することをお勧めします。
家モニという見守りサービスは、電力の利用状況を把握するHEMSを応用したものとなります。政府方針もあり、グリーン社会の実現が加速する動きがある一方、エネルギーマネジメントとして必要な仕組みであるHEMSは、利用者のメリットを中々拠出できない課題もあり、普及に難航しております。
HEMSの機能をシェアし、付加価値を提供することでその課題を解消することを考えております。具体的には、電力の利用状況が普段と異なる場合を変調の兆しと捉え、見守りのタイミングを測れるのではないかと想定しております。変調の兆しを推定するものであるため、差し迫った状態でなくてもアラートが上がることもありますが、有事に備えて細かな変調を見逃さないよう「ゆるやかな見守り」を提供します。また、電力の利用状況を活用し「家の中全体」の行動を把握することができるので、特定の場所に専用のセンサーをご準備頂くと言ったことのない、見守られている感が少なく且つコスト効率の良い仕組みの提供を目指します。
今回は「エネルギーマネジメント」「高齢者福祉」と言った社会課題を、電力を活用したIoTにより複合的に解消していく取り組みとして挑戦させて頂きました。今後も、地域の特性に合わせたICTソリューションを総合プロデュースし、地域の社会課題解消に貢献できればと考えております。