生まれながらに障がいがあろうとも、その人が当たり前の生活を送れるサポートすることに尽力。制度にとらわれず、生活拠点、働ける場の提供をすること。またそのことが社会に対して好循環を生む取り組みを実践。株式会社ライフデザインのご紹介です。
株式会社ライフデザイン 代表取締役
雪井幸太郎
株式会社ライフデザイン代表取締役。公的保険や制度に頼ることなく、人が生活を営めるための居住支援や、就労支援(働く場の提供)等の事業を展開。親亡き後も障がい者の方が安心して生活できるサポートを環境や地域活性の視点も取り組みながら実践。
※所属等はヒアリング当時のものです
主には障がい者の方に対してのサービスを展開しておりますが、現在どのような事業を展開しておりますか?
障がい者の方を主な対象として相談支援、放課後デイサービス、サニーデイズ(カフェ)、共同住宅事業、の展開をしつつ今年度就労継続支援B型を立上げ予定です。
この事業展開は、各ライフステージにおいて障がい者の方が必要な支援を受けれるような社会資源を根拠として創設しております。つまり、1事業をを量産するのではなく、住むところから、働くところまでと各事業を興しその方が生涯困ることが無いよう事業展開をしております。
具体的には相談支援においては、障がい者(児)を対象にした今後の人生設計も含めた相談事業所の「Riru ぽぴんず」。就学年齢期から18歳までの児童を対象とした放課後デイサービス「りるの空」。就労支援では今年の4月にオープンしたカフェ「サニーデイズ」と2021年8月開所予定の「就労支援B型通所事業所S-Laboratory」。居住支援として生活サポート付き共同住宅「ライフデザイン共同住宅(現ライフクリエイト
に改名」を展開しております。
障がい者(児)の方の親亡き後、長い人生をどうサポートしていくかというのが根本にあります。成年後見制度等で法的なサポートはあったとしても、生活に必要な居住や働く場所というのは確保しにくいのが現状にあります。私たちがそのような方達のサポートになればと思っております。
話は逸れるかもしれませんが、障がい者の方が生活をするために万引き含めた窃盗などして刑務所での暮らしを選択する方もいます。親亡き後、自分が生活をしていくためのそのような行為に及ぶ障がい者の方も少なくありません。住める場所、温かいご飯が食べれるところ、働けるところを提供し刑務所でしか生きられないということが少しでも減る社会になればと考えております。
どのようなことがきっかけとなりこのような形の事業展開となったのですか
生活困窮者のサポート付き共同住宅から事業をスタートさせました。何故始めたかというと、私は元々福祉用具レンタル事業所で従事していました。生活を支援するとい視点に立った時に福祉用具の貸与・購入のサービスだけではアプローチ角度が狭いことに違和感を覚えておりました。もちろん福祉用具の貸与・購入も必要な社会資源の一つです。
また、低年齢で相対的貧困により経済的に生活困窮している場合が多く、少なからず障がいをお持ちになっている共通項を感じておりました。そして親亡き後の生活の支援という要素が私の中で一致して生活困窮者のサポート付き共同住宅をスタートさせました。
事業を始めるにあたり、保険制度に適応した事業にするかどうかが検討する一つのポイントになると思います。私の場合は保険制度外での事業開始の選択肢しか頭にありませんでした。昨今の公的保険情勢を考えていくと、財源がより確保され、今後より良いサービス運営ができるなら公的保険サービスでの事業開始も良いと思います。しかし、昨今の公的保険情勢を見ていると法改正の度に報酬が削られていく様子が垣間見えます。そのことは最終的にご利用者にとって影響が出る形になっていきます。サービス、事業としての継続性や持続性を担保するために公的保険外での生活困窮者の居住支援に行きつきました。制度に左右されない環境で支援をすることがご利用者の自立にもつながるのではないかと考えております。
今後のビジョン等を教えてください
ビジョンの前に先に障がい者の就労支援の課題に触れる必要があります。大きな課題の一つに、建物にこもった単純作業の請負いというイメージがありました。また、仕事をもらう企業からの納期に合わせて就労支援事業所のスタッフが障がい者に代わって作業をしているということも見聞きしております。もしそれが本当だとすると自立に向けた取り組みと言えるのでしょうか。障がい特性に応じてできる事できない事は当然あろうと思います。働く場として「サニーデイズ」「S-Laboratory」では、仕事の受注できる企業様からは私どものコンセプトに共感頂いている方々を予定しており、仕事内容も障がい特性に左右されない仕事を受注頂く予定です。
そして、仕事内容も単に作業だけではなく、出来上がったアウトプットを納品に行く、営業に行く等の仕事も担っていただこうと考えております。単純作業をすることも当然社会貢献につながりますが、重要なのは自分のした仕事が社会にどのように貢献できていいるを体験できることだと考えております。普通のビジネスパーソンと同じです。ただ単に決められた作業をこなすのか、社会貢献という要素をいれ内発的動機付けに働きかけるのか、どちらがその方の自立につながるかは明確と思います。まず、ビジョンとしてご紹介する前に、障がい者の就労支援の課題から思う、私のスタンスを述べさせていただきました。
最後にビジョンですが「障害者の働ける仕事づくり」×「フードロス削減」による障害福祉の向上です。先ほどご紹介させていただいた企業様にも課題を抱えていることが分かりました。ハネものものや廃棄食品などに由来するフードロス削減です。フードロスとなり得る材料を活用した商品開発をし製造等を障がい者の方に担っていただこうと思っており、障がい者だからできる環境インパクトに訴求する取り組みと昇華させていければと考えております。さらには新潟県産を使用する事で地域活性化につながる取り組みを実践していくことです。持続可能なという視点に立った時、私たちに関わるステークスホルダーにも利(地域活性)になる事と、環境への配慮というのは欠かせないものとなっております。障がい者の方達の働く場も継続的に提供できるため環境への配慮と地域活性につながる事業を今後も進めてまいります。