新潟をはじめとし全国では医師不足が大きな課題となっております。また、医師の労働環境はかねてから過酷なものとされており、医師不足や高齢化社会により拍車がかかるものとされております。
本実証実験では音声入力とRPAを組み合わせたソリューションにより、外出先(往診先)においてもカルテ入力が可能とし、帰院後には入力チェックを行うことで書類作成時間の削減を狙っております。
安定的な医療提供のため医師の働き方に着眼し、本検証は医師が行うカルテ入力をはじめ指示書等作成における稼働時間削減の検証となります。
令和元年7月~令和元年10月
医師
※往診や訪問診療を実施している開業医
当院では医院での外来と訪問診療を実施しております。医師が医院以外で診察する場所としましては患者様のご自宅はもちろんのこと特別養護老人ホームにご入居されている方も診察(特別養護老人ホームの嘱託医)することもあり、訪問診療と一言に行ってもご自宅だけとは限りません。このようにご自宅以外の場所もあれば介護施設での診察もあり、診察時間と記入時間以外にも移動時間も考えながら業務にあたっております。
本検証では主に特別養護老人ホームでご入居されている患者様を対象に活用させていただきました。診察を終え次の患者様へ向かう途中で音声入力をするという作業を繰り返し行いました。
従来では、紙にメモを残し帰院後人数分のカルテ入力を行うという作業をしておりましたが移動中に入力ができ、帰院後にはチェック及びカルテ編集という作業になりました。
今後、音声認識の精度や音声入力データがイメージする電子カルテの項目へと反映される精度向上がより必要という印象はありましたが、当院のように訪問診療や外出先で診察をする際にメモやノートで対応している医師においては今後期待が持てるのではないかと感じました。また備忘録としてもその役割が発揮できればと考えております。
人口減少や生産年齢人口の減少により医療分野に限らず農業や畜産業においても様々な課題が浮き彫りになっております。
例えば農業においては湿度や温度管理を今まで目視等で行っておりましたが働き手の高齢化や先述の情勢により持続可能な稼働状況が今後明確な課題になります。そこで、温度・湿度管理等をICTで補い農業の方の働き安さの提供を実現しております。人口減少の中のにおいても継続的な農業生産が可能となるようにと考えております。
そのような視点においては医療の分野も同様ではないかと思い本実証を行いました。地方における医師不足は新潟をはじめ全国規模となっております。
医者は診察や検査のみならず、その後のカルテ記入や指示書等の作成等にかかる時間が大変多く割かれている現実があります。診察時間等患者と接する時間をより多く確保したいと考えても実現が難しいのが現状です。また先述のように医者・医療従事者の人口減少や高齢化社会に伴いその現状には拍車がかかっています。地域住民に安心して生活が送れるようになるには、安定した医療提供体制は欠かせないと考えており、そのサポートが本ソリューションで実現できればと考えており、地域ICTカンパニーとして様々な分野での課題解決の一助になればと考えております。